


富井貴志 作 赤漆面取酒呑 赤/黒
あるべき姿へ。富井貴志さんの木の器には、自然に生っていくべきかたち、色合い、風合いがあります。物理を学び、物質表面の原子、分子の配列の美しさに心震わせたひとは、生まれ育った雪国に工房を構え、自らの原風景の中で暮らしながら木の器を生み出します。
「一緒に暮らして気持ちの良いものがつくりたい」
ものづくりの原点をそう据えるひとは、いにしえから変わらずにある美しさと、萌えだしたものだけが放つ清々しさを器に映します。
富井貴志さんの木工の仕事、旬のひとが放つ、爽やかなよい香りがします。
「工房で完成するのでなく、使う人の元で美しくなる物を。」と願い。
富井さんの想いを映した作品には、使い手の日々の暮らしの中で美しく育まれるための余白があります。
飽きることなく、いつまでも使い続けていたい確かな木の器、生活道具です。
樹種:ホオノキ
仕上げ:漆(赤/黒)
サイズ:直径約6cm 高さ約5.8cm